2023.08.29
プレスリリース
【IR】株式会社セブン・フィナンシャルサービス運営「セブン保険ショップ」の事業譲受けに関する基本合意書締結のお知らせ
当社は、株式会社セブン・フィナンシャルサービス(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:水落 辰也、以下、セブン・フィナンシャルサービス)が運営する来店型保険ショップ事業の譲受けに関し、セブン・フィナンシャルサービスと協議を開始することを本日開催の取締役会において決議し、両社で基本合意いたしましたので、下記のとおりお知らせいたします。
■本基本合意の理由
当社は「金融の力を解き放つ」をパーパスに、「金融に倫理を、人生に自由を」をミッションに、フィナンシャルパートナー事業を展開しております。その中で、より多くの方が経済的な側面から人生における選択の自由を得て頂くべく、単なる商品提供ではなく、当社と縁のあった全てのお客様の「金融リテラシー」を向上させることを当社ならではの価値とし、主にオンライン相談やご訪問にてサービスを提供しておりますが、2016年8月以降は四国、山梨の各エリアにて「保険ウェルネス」のブランドの下で来店型保険ショップも運営しており、地域に根差した店舗運営に係るノウハウを蓄積してまいりました。
来店型保険ショップ業界を俯瞰すると、業界全体の傾向として新型コロナウイルス感染症の拡大を契機に来店者数が減少し、現在は回復途上にあるものの、営業活動の生産性向上(成約率及び単価の向上)を軸に事業収益性の確保に向けて各事業者が様々な取組を進めています。
当社とセブン・フィナンシャルサービスは保険募集事業において協業関係にありますが、2021年10月より「セブン保険ショップ~おさいふコンシェルジュ~赤羽店(以下、赤羽店)」として来店型保険ショップの共同運営を開始し、セブン保険ショップのブランド力と当社のコンサルティングサービスに係る強みを活かしながら保険、証券、住宅ローンをワンストップで提供してまいりました。
そのような中、共同運営化により赤羽店の生産性が向上したことがセブン・フィナンシャルサービスの中で注目され、店舗運営に係る包括的な取組を両社で協議する中で、セブン・フィナンシャルサービスにてセブン保険ショップ事業の譲渡が検討されました。
足元では物価上昇を契機とした家計の不透明性は依然として高く、他方で老後2,000万円問題に代表される資産形成に対する自助努力の必要性も叫ばれています。そのような中、金融当局は「顧客本位の業務運営に関する原則」の中で顧客のライフプランに基づいた保障設計、資産形成及び運用に関する提案を行うよう原則を定めており、金融サービスの提供チャネルの一角として、保険、証券、住宅ローンをワンストップで提供する「来店型金融ショップ」に対する期待も今後益々高まっていくものと考えられます。
「ライフプランを土台にしたサービス提供」は当社フィナンシャルパートナー事業の根幹であり、当社の強みが最も活かされる部分だと認識しておりますが、当社が運営を引き受けることによりショップの価値向上に繋がるほか、フィナンシャルパートナー事業の加速的な成長が期待されるため、今回の基本合意に至りました。
セブン保険ショップは2005年3月に千葉県の四街道店を1号店としてオープンし、以来20年近くに亘って「イトーヨーカドー」「アリオ」といった地域の皆様の生活基盤に根差しながら、首都圏を中心にサービスを提供しています。今後は、セブン・フィナンシャルサービスによる運営で培われた店舗に対する安心と信頼を受け継ぎ、加えて当社ならではの強みを活かしながら、保険ショップから「金融ショップ」への発展を通じた新たな顧客体験の創造を目指してまいります。
■事業の譲受けの内容
本基本合意の主な内容は次のとおりです。現在検討中の事項につきましては、最終的な合意が図られ、譲渡契約締結に至った段階で開示する予定です。
(1)譲受け部門の内容
セブン・フィナンシャルサービスが運営する来店型保険ショップ「セブン保険ショップ」の運営に係る一切の事業
- 最大全14店舗の譲受け(当社との共同運営店舗である「セブン保険ショップ~おさいふコンシェルジュ~赤羽店」を含む)
- 「セブン保険ショップ」が保有する既存の保険契約約6万4千件(2023年2月末時点)の取扱いの譲受け
(2)譲受け部門の直前事業年度における売上高及び経常利益
保険ショップ運営部門(a) | 2023年3月期 当社連結実績(b) | 比率 (a/b) | |
売上高 | 390百万円 | 4,324百万円 | 9.0% |
売上総利益 | 390百万円 | 3,748百万円 | 10.4% |
営業利益 | 33百万円 | 618百万円 | 5.3% |
経常利益 | 33百万円 | 651百万円 | 5.1% |
(3)譲受け部門の資産・負債の項目及び金額
譲受け予定の資産・負債については両社で協議中であり、現時点では決定しておりません。
(4)譲受け価格及び決済方法
当社がセブン・フィナンシャルサービスに支払う譲渡価格は4億5千万円を目途としておりますが、支払時期及び方法、その他譲受けの方法等については両社で協議中であり、現時点では決定しておりません。
■相手先の概要
(1) | 名称 | 株式会社セブン・フィナンシャルサービス | |
(2) | 所在地 | 東京都千代田区二番町4番地5 | |
(3) | 代表者の役職・氏名 | 代表取締役社長 水落 辰也 | |
(4) | 事業内容 | 金融持株事業・リース事業・損害保険代理店業・生命保険代理店業 | |
(5) | 資本金 | 75百万円(2023年2月28日現在) | |
(6) | 設立年月日 | 1975年12月 | |
(7) | 純資産 | 67,816百万円(2023年2月28日現在) | |
(8) | 総資産 | 205,523百万円(2023年2月28日現在) | |
(9) | 大株主及び持分比率 | 株式会社セブン&アイ・ホールディングス100% | |
(10) | 上場会社と当該会社との間の関係 | 資本関係 | 該当事項はありません。 |
人的関係 | 保険募集に係るコンタクトセンター業務において、当社から従業員を3名出向及び12名派遣しております。 | ||
取引関係 | 該当事項はありません。 | ||
関連当事者への該当状況 | 該当事項はありません。 |
■日程
(1) | 取締役会決議日 | 2023年8月29日 |
(2) | 譲渡契約締結日 | 2023年12月31日(予定) |
(3) | 事業譲渡日 | 2024年2月29日(予定) |
■会計処理の概要
当該事業譲受は企業結合会計基準上の「取得」に該当する見込みです。この処理に伴う取得原価の配分及びのれんの金額は現在精査中であります。
■今後の見通し
本件により当社の2024年3月期連結業績に与える影響は軽微であると予想しており、2023年5月12日開示の業績予想に変更はございません。今後、両社間で事業の譲受けに関する協議を進める中で、開示すべき事項が発生した場合は速やかに開示いたします。
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